秋のアレルギー
アレルギー、花粉症というと春のイメージですが、秋の植物によるアレルギーもあります。
● ギンナン
秋になるとイチョウが美しく色づきます。イチョウは長寿の木で、街路樹に利用されたり、神社や寺社などにもよく見られます。
イチョウの実をつぶすと悪臭がしますが、この中にかぶれの原因となる物質が含まれています。
赤く腫れて、水疱ができ、ひどいかゆみを伴います。小さいお子さまが、落ちているギンナンに不用意に触れることのないよう気をつけてあげてください。
● シイタケ
シイタケは食物繊維、ミネラルを豊富に含み、健康によい食べ物として知られています。しかし、食べた後に皮膚炎を生じることがあり、シイタケ皮膚炎と病名がついていることは意外と知られていません。
摂取後3日以内に体部を中心にひっかいたあとのような線状のじんま疹に似た発疹が生じ、激しいかゆみを伴います。治療が必要です。
予防することためにはよく加熱することが大切です。干しシイタケの戻し汁を直接飲んだりすることもやめましょう。
● キク
キクによる皮膚炎もあります。キクと接触しやすい顔面、腕、下腿に湿疹が生じます。
慢性的に見え、アトピー性皮膚炎と間違われることもあります。
花屋さん、造園業の方の職業病ともいわれています。趣味でキクを栽培される方も手袋をしたり、長袖長ズボンを着用したりするなど注意が必要です。
● ヨモギ、ブタクサ、オオブタクサ、カナムグラ
これらは中国地方では8月から10月に開花し、花粉症の原因となる雑草です。
鼻炎・結膜炎を起こします。直接汁に触れるとかぶれたり、アトピー性皮膚炎を悪化させたりします。
野山に出かけた後は、お風呂で花粉などをしっかり落としておきましょう。
秋のスキンケア
夏に受けた紫外線の影響が秋にやってきます。しみやそばかすが目立ちはじめるのはこの頃です。美白剤を使われるのもよいと思います。各社からいろいろなものが出ています。
必ずサンプルを試して、ご自分の肌に合うかどうかを確かめてからお使いになることが
大切です。当院ではビタミンC配合ローションやハイドロキノン配合クリームをおすすめしています。天然由来の成分にもかぶれを招くものはたくさんあります。特にアロエは人によってはひどくかぶれることがあります。ご注意ください。
まだまだ汗もかきます。きちんと洗顔し、保湿しましょう。外出時は日焼け止めを忘れずに。ビタミン豊富な食物をとってしっかり睡眠をとることももちろん大切です。